在籍型出向労働者でも通算した年次有給休暇を与えなければならないか
在籍型出向で、関連会社など他社の従業員として働く労働者でも、通算した年次有給休暇を与えなければならないのでしょうか。
使用者は、労働者が次の要件を満たしたときに、年次有給休暇を与えなければならないとされています。
① 6か月間(その後は1年間)継続して勤務していること。
② 6か月間(その後は1年間)の全労働日の8割以上出勤していること。
①の「継続して勤務している」状態とは、使用者と労働者に労働契約が存続している期間、すなわち、事業場に在籍している期間をいいます。
在籍型出向の場合は、出向元と出向先、両方と労働契約が存続している状態です。したがって、労働契約が存続している期間は、通算されることになります。したがって、在籍型出向労働者の場合は、出向中も出向後出向元に帰った場合でも、通算した年次有給休暇を与える必要があります。
在籍型出向の形態
組合専従者の場合
在籍型出向の形態で、組合専従期間がある場合も、上記の同様の取扱いが必要です。
行政通達
「継続勤務」について、行政通達では、次のように示されています。
継続勤務とは、労働契約の存続期間、すなわち在籍期間をいう。継続勤務か否かについては、勤務の実態に即し実質的に判断すべきものであり、次に掲げるような場合を含むこと。この場合、実質的に労働関係が継続している限り勤務年数を通算する。
イ 定年退職による退職者を引き続き嘱託等として再採用している場合(退職手当規程に基づき、所定の退職手当を支給した場合を含む。)。ただし、退職と再採用との間に相当期間が存し、客観的に労働関係が断続していると認められる場合はこの限りでない
ロ 法第二十一条各号に該当する者でも、その実態より見て引き続き使用されていると認められる場合
ハ 臨時工が一定月ごとに雇用契約を更新され、六箇月以上に及んでいる場合であって、その実態より見て引き続き使用されていると認められる場合
ニ 在籍型の出向をした場合
ホ 休職とされていた者が復職した場合
へ 臨時工、パート等を正規職員に切替えた場合
ト 会社が解散し、従業員の待遇等を含め権利義務関係が新会社に包括承継された場合
チ 全員を解雇し、所定の退職金を支給し、その後改めて一部を再採用したが、事業の実体は人員を縮小しただけで、従前とほとんど変わらず事業を継続している場合
(昭63.3.14基発150号)

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